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今回のテーマ「過積載」について
ドライバーの皆さん、運送会社の経営者、物流に関わる荷主の方々、令和になってまで過積載とかしてませんよね?
以前に比べるとだいぶ少なくなってきた感じはします。
残念な事に、過積載をしている、またはさせている会社がまだ一定数存在しているのが現状ですね。
まだ過積載をしている関係者は一刻も早くこの世から消えてほしいと願ってはいるけれど、なぜか生き残っていくんですよね。
なぜでしょう?
違法改造、運搬ルートの共有など
ありとあらゆる悪知恵を働かせてどうにかやり過ごそうとしてるんです。
私は、そんな荷主や運送会社の経営者と関わる機会があって、ハッキリと断ったら喧嘩になったことがありました。
考えられますか?
荷主から無理を言われるのならよくある話ですが、自分の所属している運送会社の上の人間にまでもやってくれと言われたんですよ。
その時も過積載が原因の事故が世の中で蔓延していて、かなり社会問題化していたのに平気な顔して言ってきて、この人達は人の命よりも会社の売上が大事なんだなって感じました。
過積載をした先にどんな悲劇が待っているのか想像することも出来ないんでしょうね。
あなたは大丈夫ですか?
過積載は絶対に駄目ですよ!
過積載とは
車両総重量が車検証で定められた数量を超えた状態のことです。
車両総重量の計算方法
この時の車両総重量が1kgでも超えたら過積載になります。
たまに、自分の乗っているトラックの総重量と積載量を把握していないドライバーがいます。
自分の身を守るためにも、担当車両の総重量と空車時の車両重量は把握しておきましょう。
それが分かっていないと、荷主もどれだけ積めるのかわからず、結果として過積載になってしまったなんて事になり得ますので注意が必要です。
積地に着く前に必ず確認するようにして下さい。
過積載の危険性
過積載をすると、法律を犯す以上に人の命を奪ってしまうかもしれないという危険性があります。
- タイヤのバースト
- ブレーキの異常
- 重心が高くなり横転する
- 積み荷の飛散
このような危険な状態で走行すると何が起きるのか。

起きてはいけない最悪の事故でした。
過積載は、暴徒化した車両が走っているのと一緒です。
「殺人トラック」
この呼び名がしっくりきますね。
過積載をした車両が単独で事故を起こしても大変な事ですけど、上記の事故のように被害者がいた場合は本当に最悪の出来事です。
このような事故を目の当たりにしても過積載を止めませんか?
1人の被害者が出たら何人の関係者が悲しみ、苦しむのか。
物流関係者は、絶対に過積載を容認してはいけません。
私は、取引先と縁が切れようが、それで仕事が無くなったとしても絶対に過積載は認められない事だと思っています。
まだ過積載をしていてこの記事を読んだ人は、今すぐにでも過積載をやめて下さい。
過積載は道路の破壊や騒音被害も引き起こす
道路を走っていると、タイヤの痕に道路が沈み込んでいてハンドルをとられるようなことないですか?
道路沿いにお住まいの方でしたら、地響きのように家が揺れたり、ガタガタと騒音がしたりという経験はありませんか?
これらは、過積載をした車両によって起こされている現象です。
高速道路上で轍(わだち)にハマってしまうと、ハンドルがとられ最悪は第事故に繋がってしまう恐れもあるのです。
道路が破壊されると、ご存知の通り皆さんが払った税金から工事費が賄われるようになっています。
物流に携わるすべての人が、過積載をすることのデメリットを認識してくれない限り、このような被害が緩和されることもないでしょう。
過積載をした場合の罰則
過積載をした場合、まずはドライバーが罰則を受けます。
そして、その内容や程度によって事業者や荷主も罰則や行政指導を受けることになります。
「運行管理者の法令違反」というものがあり、会社がドライバーに過積載を命じていた場合は運行管理者資格者証の返納と資格取り消し処分がくだされます。
依頼した運送会社には再発防止命令と6ヶ月以下の懲役、または10万円以下の罰金が科せられます。改善されない場合は、過積載車両の運転要求禁止、協力要請書、警告書および荷主勧告が発動れます。」
ドライバーは無条件で罰則を受けてしまうので、どんな状況であっても過積載を引き受けてはいけません。
事業者に対しては再発防止命令や罰金刑、最悪の場合営業停止命令が下される場合もあるので、会社を永く存続させたいのであれば過積載をするメリットは一つもありませんね。
ドライバーに科せられる罰則
過積載割合 | 違反点数 | 反則金・罰金・罰則 |
---|---|---|
5割未満 | 2点 | 3万円 |
10割未満 | 3点 | 4万円 |
10割以上 | 6点 | 6ヶ月以下の懲役または10万円以下の罰金 |
「少しだけだから」「許容範囲だから」
荷主の中にはこのように言って無理やり積ませようとしてくる会社もあります。
このような言葉に騙されてはいけません。
1kgでもオーバーしたら原則として罰則を受けることになるのは上の表でご覧の通りです。
あなたが長くドライバーとして活躍したかったら絶対に引き受けないようにしましょう。
最後に
過積載の危険性や罰則について書いていきましたが、この記事を見てどう思いましたか?
「荷主も会社も過積載を推奨しているから無理。」
実際にそういう立場で働かされているドライバーもたくさんいると思います。
しかし、過積載を黙認して続けるのか、断固拒否してやめるのかはあなた次第です。
もし、拒否できない環境なら辞めてしまえばいいんですよ。
プロのドライバーとしての自覚をもって、率先して安全への意識を高めていくのが我々の責務だと私は思っています。
正しい知識を身につけて自分の身は自分で守れるようにしていきましょう。

ここまで読んで頂き、ありがとうございました。